【虎渓山永保寺】国宝と名勝庭園の禅寺|紅葉の見頃・アクセス・御朱印情報

岐阜県多治見市の山間にひっそりと佇む虎渓山永保寺は、鎌倉時代に開創された臨済宗南禅寺派の禅寺です。国宝に指定された観音堂と開山堂、そして国の名勝である池泉回遊式庭園は、禅の精神と日本の美が見事に調和した空間として、多くの参拝者を魅了し続けています。紅葉の名所としても知られ、飛騨美濃紅葉33選にも選ばれる永保寺の魅力を、歴史から見どころ、アクセス方法まで詳しくご紹介します。

目次

虎渓山永保寺とは?基本情報と概要

臨済宗南禅寺派の禅寺としての位置づけ

虎渓山永保寺(こけいざんえいほうじ)は、岐阜県多治見市虎渓山町に位置する臨済宗南禅寺派の寺院です。山号は虎渓山といい、南禅寺塔頭の正的院の末寺にあたります。現在も雲水の修行道場である「虎渓山専門道場」を併設しており、若い僧侶たちが日夜厳しい修行に励んでいるとされています。

観光地としてだけでなく、現役の禅宗道場として機能していることが、永保寺の大きな特徴といえるでしょう。そのため、境内は静謐な空気に包まれ、訪れる人々に心の安らぎを与えてくれます。

永保寺は「美濃七福神」の一つとしても知られており、毎年多くの参拝者がご利益を求めて訪れています。禅の教えに基づいた厳かな雰囲気の中で、心身を清めるひとときを過ごすことができる貴重な場所です。

「虎渓」という山号の由来

「虎渓」という山号は、中国の名山・廬山(ろざん)にある虎渓の風景に似ていることから名付けられたとされています。廬山は古来より文人墨客に愛された景勝地であり、永保寺の開創者である夢窓疎石がこの地を訪れた際、その美しい渓谷の風景に深く感銘を受けたことがうかがえます。

土岐川の清流が流れる渓谷美は、今も往時の面影を残しており、四季折々に異なる表情を見せてくれます。

国宝と名勝を有する寺院

永保寺には、国宝に指定された2つの建造物があります。1つは1314年頃に建立されたとされる観音堂、もう1つは1352年に建立された開山堂です。また、夢窓疎石が手がけたとされる池泉回遊式庭園は国の名勝に指定されており、約5万1千平方メートルという広大な敷地を誇ります。

国宝の建造物と名勝庭園を同時に有する寺院は全国的にも珍しく、永保寺は日本の文化遺産として非常に高い価値を持っているといえるでしょう。

拝観料と参拝時間

項目詳細
入山時間7:00〜17:00
御朱印受付9:00〜16:00
拝観料無料(志納)
休業日年中無休(修行道場のため団体拝観不可の時期あり)
電話番号0572-22-0351

所在地とお問い合わせ先

永保寺の所在地は、〒507-0014 岐阜県多治見市虎渓山町1丁目40です。お問い合わせは電話(0572-22-0351)で受け付けています。団体での参拝を希望される場合は、事前予約が必要となりますのでご注意ください。

虎渓山永保寺の歴史と開山の物語

夢窓疎石による開創(1313年)

永保寺は、正和2年(1313年)に臨済宗の禅僧・夢窓疎石(むそうそせき)によって開創されました。伊勢国に生まれ、甲斐国で育った夢窓疎石は、京都や鎌倉で修行を重ねた後、鎌倉時代に美濃国の武将であった土岐頼貞の招きを受けてこの地を訪れたとされています。

夢窓疎石は39歳の時に多治見を訪れ、土岐川の渓流沿いにあるこの景勝地を見出しました。中国廬山の虎渓に似た風景に心を打たれ、「古庵」という庵を結んだのが永保寺の始まりといわれています。

土岐氏との深い関わり

永保寺の創建には、当時美濃国を治めていた土岐氏が深く関わっています。夢窓疎石が多治見を訪れたのは、土岐頼貞の父・土岐光定の三十三回忌を定林寺で厳修した後のことだったとされています。

一説には、もともとあった土岐氏の別業(別荘)を禅院に改めたともいわれており、禅宗の保護を進めていた土岐氏の影響が永保寺創建の大きな原動力となったと考えられています。夢窓疎石は元翁本元ら7〜8人の弟子とともにこの地に庵を結び、禅の道場を開いたのです。

元翁本元への継承と開山の変遷

夢窓疎石は文保元年(1317年)に同門の元翁本元(げんおうほんげん・仏徳禅師)に寺の後事を託して上京しました。その後、建武2年(1335年)に夢窓疎石が京都の臨川寺の開山となった際、永保寺の開山は正式に元翁本元に改められました。

このため、現在では夢窓疎石を「開創」、元翁本元を「開山」として区別しています。開山堂には、夢窓国師と仏徳禅師の木像が安置されており、両者の功績を今に伝えています。

江戸時代の衰微と復興

永保寺は文明期以後、一時衰微したとされていますが、江戸時代の延享3年(1746年)には末寺28か寺・孫末寺1か寺を有する大寺院として復興しました。山内塔頭の輪番によって住持をつとめ、連綿と護持されてきた歴史があります。

2003年の火災と本堂再建

2003年、永保寺は火災により本堂と庫裏が全焼するという大きな災難に見舞われました。しかし、市民を中心とした募金活動により、2007年には庫裏が、2011年6月には本堂が、以前と変わらぬ姿で見事に再建されました。

幸いにも国宝の観音堂と開山堂は火災を免れ、現在もその美しい姿を今に伝えています。この再建は、地域の人々の永保寺に対する深い愛着と、文化財保護への強い意志を示す出来事といえるでしょう。

永保寺に伝わる文化財

永保寺には、国宝の建造物のほかにも貴重な文化財が伝えられています。「絹本著色千手観音図」は重要文化財に指定されており、中世の仏教美術を今に伝える貴重な作品です。また、開山堂に附指定されている宝篋印塔も、歴史的価値の高い文化財として知られています。

これらの文化財は、永保寺が単なる観光地ではなく、日本の宗教・芸術・建築の歴史を物語る重要な場所であることを示しています。700年以上にわたって守り継がれてきたこれらの遺産は、今後も大切に保存されていくことでしょう。

国宝・観音堂の魅力と建築様式

鎌倉時代を代表する禅宗建築

観音堂は、永保寺開創の翌年である1314年頃に夢窓疎石によって建立されたとされています。別名「水月場」とも称されるこの建物は、鎌倉円覚寺の舎利殿と並ぶ鎌倉時代の代表的な唐様建築として、1952年3月29日に国宝に指定されました。

桁行三間、梁間三間、一重もこし付、入母屋造、檜皮葺という構造を持ち、その均整のとれた美しい姿は、禅宗建築の精華を今に伝えています。

唐様と和様の折衷様式

観音堂の建築様式は、中国の宋から伝わった唐様(禅宗様)と日本古来の和様を融合させた折衷様式とされています。檜皮葺の伸びやかな軒ぞりを持った豊かな屋根、上屋と裳階の巧みな均斉が、どっしりとした安定感を生み出しています。

和様の特徴としては、軒に垂木を用いず四隅に隅木が見えるだけで板張りであること、円柱の上部には粽(ちまき)をつけ台輪をおくが下部には粽も礎盤もないことなどが挙げられます。

反り上がった屋根の美しさ

観音堂の最も印象的な特徴の一つが、優美に反り上がった屋根です。これは鎌倉時代に中国・宋から伝わった禅宗様建築の特徴とされていますが、永保寺の観音堂では庭園との調和を図るため、すっきりと簡略化された趣向が取り入れられています。

この日本化された意匠は、禅宗建築が日本の風土に適応していく過程を示す貴重な例として重視されています。

ご本尊・聖観世音菩薩坐像

観音堂には、ご本尊として聖観世音菩薩坐像が祀られています。この仏像は普段は公開されていませんが、毎年3月15日に一般公開されるとのことです。この特別な日には、多くの参拝者が観音様のお姿を拝むために訪れます。

観音堂は臥龍池に面して建てられており、池の水面に映る姿が「水月場」という別名の由来となっているとされています。

観音堂から眺める庭園の絶景

観音堂からは、臥龍池を中心とした庭園の絶景を一望することができます。池に架かる無際橋、対岸にそびえる梵音巌、そして四季折々に色を変える木々が織りなす景観は、夢窓疎石が描いた理想の世界を体現しているといえるでしょう。

特に紅葉の季節には、燃えるような赤や黄金色に染まった木々が水面に映り込み、まさに息をのむような美しさを見せてくれます。

国宝・開山堂の見どころ

足利尊氏による建立

開山堂は、観音堂から約40年後の文和元年(1352年)、南北朝時代に建立されました。これは夢窓疎石が亡くなった翌年のことであり、当時の将軍・足利尊氏によって建立されたとされています。

夢窓疎石は足利尊氏の政治顧問としても活躍した高僧であり、その死を悼んで建てられた開山堂には、尊氏の深い敬意が込められているといえるでしょう。

本格的な禅宗様の建築

開山堂は、観音堂とは異なり、本格的な禅宗様の意匠を示しています。詰組三手先組物を組み、軒を二軒の扇垂木とし、扉や窓には花狭間を用いるなど、禅宗建築の特徴が随所に見られます。

また、開山堂は禅宗寺院開山堂の典型的な形式を示すものとして、建築史上も非常に重要な存在とされています。

昭堂・相の間・祠堂の複合形式

開山堂の構造は、礼堂にあたる外陣の「昭堂」と、開山の墓塔および頂相を安置する内陣の「祀堂」を、両下造化粧屋根裏の「相の間」で連結した複合形式となっています。

外観上の高低差の巧みな処理、昭堂と相の間を一連にした内部の構成は、変化に富んだ複合建築として内外構成の妙を発揮した禅宗様の優作と評されています。

権現造の原型といわれる建築

開山堂は、神社建築様式の一つである「権現造」の原型といわれています。権現造とは、本殿と拝殿を「石の間」で連結する形式で、日光東照宮などに見られる建築様式です。

永保寺開山堂がこの形式の先駆けとなったことは、日本建築史における重要な意義を持っているとされています。

夢窓国師と仏徳禅師の木像

開山堂の内部には、永保寺開創の夢窓国師(夢窓疎石)および開山・仏徳禅師(元翁本元)の頂相(肖像彫刻)が安置されています。両者の功績を今に伝えるこれらの木像は、永保寺の歴史を物語る貴重な文化財です。

また、両堂には南北朝期から室町初期における歴代住持や檀那の位牌も納められており、中世禅林の姿を今に伝えています。

国指定名勝・池泉回遊式庭園の魅力

夢窓疎石の代表作

永保寺の庭園は、夢窓疎石の代表作の一つとして知られています。夢窓疎石は、京都の世界遺産である天龍寺や西芳寺(苔寺)の庭園も手がけた日本を代表する作庭家であり、永保寺庭園はそれらの名庭園にも劣らない美しさを誇るとされています。

庭園の面積は約5万1千平方メートルにも及び、国宝の建造物がある国指定名勝庭園としては日本一の広さを誇ります。

臥龍池の神秘的な美しさ

庭園の中心に位置するのが「臥龍池(がりゅういけ)」です。「臥龍」とは「いつか雨雲を得て天に昇るが、今は伏している龍」を意味します。修行道場である永保寺では、若い僧侶たちがいずれ龍のように大成してほしいという願いが込められているとされています。

池の水面には周囲の木々や建物が美しく映り込み、特に秋には紅葉と国宝観音堂が水鏡に映る絶景を楽しむことができます。

無際橋の象徴的な意味

臥龍池に架かる「無際橋(むさいきょう)」は、この庭園を象徴する構造物の一つです。太鼓橋の中央部分に切妻造の檜皮葺屋根を持つ亭舎を備えた珍しい形式で、「屋形橋」とも呼ばれています。

「無際」とは限りない永遠という意味を持ち、この橋は此岸(煩悩にまみれた世界)と彼岸(煩悩から解放された世界)を結ぶことを象徴しているとされています。橋を渡ることで、悟りの世界へと足を踏み入れるという禅の思想が込められています。

豆知識:無際橋について
無際橋は長らく参拝者も渡ることができましたが、保存上の理由から現在は渡れない場合もあるようです。訪問前に確認されることをおすすめします。橋の上や池畔からも素晴らしい景観を望むことができます。

梵音巌と滝の景観

庭園の東側には「梵音巌(ぼんのんがん)」と呼ばれる岩山がそびえ立っています。「梵音」とは仏の声を意味し、「清浄な岩」という意味が込められています。この岩壁からは一条の滝が流れ落ち、その水音が静寂な庭園に心地よい響きを添えています。

滝の源流は虎渓山に広がるシデコブシの群落地付近の湧水とされており、澄んだ水が臥龍池を満たしています。梵音巌の頂上には「霊擁殿」と呼ばれる六角堂が建てられ、行基作と伝わるお地蔵様が祀られています。

座禅石からの眺望

西の山腹にある「座禅石」からは、庭園一帯の風光を一望のもとに俯瞰することができます。臥龍池、無際橋、観音堂、そして周囲の山々が織りなす景観は、夢窓疎石が自然の地形を巧みに活かして作り上げた芸術作品といえるでしょう。

この眺望からは、四囲の山の姿、岩石の形、水の流れを洞察して庭園を造り、寺を建立した夢窓国師の非凡な造園力を感じ取ることができます。

六角堂と千体地蔵

梵音巌の頂上に建つ六角堂「霊擁殿」には、行基作と伝わるお地蔵様が祀られています。また、岩壁にはたくさんの地蔵が祀られており、その数から「千体地蔵」とも呼ばれています。これらの石仏は、永保寺を訪れた人々の祈りが形となったものともいえるでしょう。

六角堂からは庭園を見下ろすことができ、臥龍池と無際橋、そして観音堂を一望する絶景を楽しむことができます。ただし、岩場を登る必要があるため、足元には十分注意してください。

建築と自然の調和

永保寺庭園の最大の魅力は、建築と自然が見事に調和していることです。国宝の観音堂と開山堂が庭園に溶け込むように配置され、池泉と岩山、そして四季折々の植物が一体となった景観を生み出しています。

中世禅宗寺院の庭園として高い価値を持ち、当時の建物(国宝観音堂・開山堂)とともに残されているのは永保寺のみとされています。この点においても、永保寺庭園は日本庭園史上、極めて重要な存在といえるでしょう。

紅葉の名所・虎渓山永保寺の四季

飛騨美濃紅葉33選に選定

永保寺は「飛騨美濃紅葉33選」に選ばれた岐阜県屈指の紅葉の名所です。秋になると、庭園のモミジが燃えるような赤色に染まり、本堂前の大イチョウが黄金色に輝きます。これらが青く澄んだ秋空に映える風景は、訪れる人々の心を深く打つものがあります。

紅葉の見頃は例年11月中旬から11月下旬とされていますが、天候や気温によって変動することがありますので、最新情報は公式サイトやSNSで確認されることをおすすめします。

樹齢700年の大イチョウ

本堂の前には、樹齢約700年ともいわれる大イチョウがそびえています。高さは約25メートルにも達し、多治見市の天然記念物に指定されています。秋には黄金色に色づき、庭園の紅葉とともに鮮やかなコントラストを見せてくれます。

この大イチョウは永保寺の開創とほぼ同時期から存在するとされ、700年以上にわたって永保寺の歴史を見守ってきた証人ともいえる存在です。

臥龍池に映る紅葉の絶景

臥龍池の周囲にはモミジの木が多く植えられており、紅葉シーズンには水面に映る紅葉が格別の美しさを見せます。池のどこからでも紅葉を撮影でき、無際橋と紅葉が織りなす景色は特に人気の撮影スポットとなっています。

水面に映り込む国宝観音堂と紅葉のコラボレーションは、永保寺ならではの絶景として多くの写真愛好家を魅了しています。

春の桜と新緑の季節

紅葉の名所として知られる永保寺ですが、春もまた美しい季節です。虎渓山町はピンク色に染まる桜並木が見事で、永保寺境内でも桜の花が楽しめます。新緑の季節には、生命力にあふれた若葉が庭園を彩り、紅葉とは異なる清々しい美しさを見せてくれます。

川のせせらぎと鳥の声に包まれながら境内を歩けば、まるで時間が止まったような穏やかな気持ちになれるでしょう。

紅葉ライトアップイベント

例年、紅葉シーズンにはモミジのライトアップイベントが開催されることがあります。幻想的に照らし出されたモミジの光景は、昼間とは全く異なる神秘的な雰囲気を醸し出します。竹あかりの演出やスカイランタンの打ち上げなど、心に残るひと時を過ごすことができます。

イベントの開催情報は年によって異なりますので、訪問前に最新情報を確認されることをおすすめします。

冬の静寂と雪景色

冬の永保寺は、他の季節とは異なる凛とした美しさを見せてくれます。雪が降った日には、白く染まった庭園と国宝建造物が水墨画のような幻想的な景観を生み出します。参拝者も少なく、禅寺本来の静謐な空気を最も感じられる季節かもしれません。

冬季の訪問は防寒対策をしっかりとし、足元にも注意が必要です。しかし、澄んだ冬の空気の中で眺める庭園は、心が洗われるような清らかな体験となるでしょう。

御朱印・座禅体験・参拝マナー

御朱印の受付時間と種類

永保寺では御朱印をいただくことができます。御朱印の受付時間は9:00〜16:00となっており、入山時間(7:00〜17:00)とは異なりますのでご注意ください。御朱印帳も用意されているとのことです。

永保寺の御朱印は、臨済宗南禅寺派の禅寺らしい力強い筆致が特徴とされています。参拝の記念にぜひいただいてみてはいかがでしょうか。

また、永保寺の御朱印帳はオリジナルデザインのものが用意されているとのことです。御朱印集めを楽しまれている方は、新しい御朱印帳をここで購入されるのもよいかもしれません。受付は売店で行われており、営業時間は9:00〜16:00となっています。

坐禅会への参加方法

永保寺では定期的に坐禅会が開催されています。坐禅会は午前6時からの開催で、月に1回程度行われているようです。禅の心に触れ、静かに自分と向き合う貴重な体験ができます。

また、写経会も午前7時半から開催されています。詳細な開催日程や参加方法については、公式サイトの「写経会・坐禅会」のページをご確認いただくか、寺務所にお問い合わせください。

坐禅や写経は、日常の喧騒から離れ、心を静めるための貴重な機会となります。初心者の方でも参加できるとされていますので、禅の世界に触れてみたい方はぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか。朝早い時間からの開催となりますが、早起きして参加する価値は十分にあるといえるでしょう。

修行道場としての永保寺

永保寺は現在も禅宗の修行道場として機能しています。若い雲水(修行僧)たちが日夜厳しい修行に励んでおり、観光地ではありますが、まずは宗教施設であることを忘れてはなりません。

修行道場であるため、年に数回、団体拝観ができない時期があります。大人数で訪問される場合は、事前に寺務所へ確認されることをおすすめします。

参拝時のマナーと注意点

永保寺を訪れる際は、修行道場であることを意識した参拝マナーを心がけましょう。大きな声での会話や騒音は控え、静かに境内を散策することが大切です。また、写真撮影は許可されている場所で行い、建物の内部や修行中の僧侶の撮影は避けるようにしましょう。

服装についても、寺院参拝にふさわしい落ち着いた装いが望ましいとされています。

豆知識:びんづる様と縁結びスポット
境内には「びんづる」様と呼ばれる柔和なお顔の石像が祀られており、古来、身体の悪いところと同じ箇所をなでることで治ると信じられています。また、そばを流れる土岐川には「龍浮淵(りゅうふえん)」があり、「良夫縁・良婦縁」に繋がることから、縁結びのパワースポットとしても知られています。

観音堂ご本尊の特別公開日

観音堂に祀られている聖観世音菩薩坐像は、普段は非公開ですが、毎年3月15日に一般公開されるとのことです。この日は多くの参拝者が訪れ、普段は拝むことのできない観音様のお姿を拝観することができます。

特別公開日に訪問を予定される場合は、混雑が予想されますので、時間に余裕を持ってお出かけください。

永保寺案内所と頒布品

参拝者用駐車場に隣接する永保寺案内所では、お守りやお札、記念品などの頒布品を購入することができます。また、軽食を楽しめる売店も併設されており、参拝の前後に休憩することができます。

車椅子マークのついた公衆トイレも設置されており、バリアフリーにも配慮されています。身体的な理由で境内の関係者用駐車場の利用を希望される場合は、事前に寺務所へご連絡ください。

アクセス方法と駐車場情報

電車でのアクセス(JR多治見駅から)

電車で訪れる場合は、JR中央本線・太多線の多治見駅が最寄り駅となります。名古屋駅からJR中央本線快速で約30分、岐阜駅からはJR高山本線・太多線経由で約50分でアクセスできます。

多治見駅から永保寺までは徒歩約30分の距離があります。健脚の方は散策を楽しみながら歩くのもおすすめですが、バスを利用すればより快適にアクセスできます。

バスでのアクセス(東鉄バス・ききょうバス)

多治見駅北口から東鉄バス(東濃鉄道)小名田線「小名田小滝行き」に乗車し、「虎渓山」バス停で下車します。所要時間は約7分で、バス停から永保寺までは徒歩約5分です。

また、多治見市のコミュニティバス「ききょうバス」の「オリベ観光ルート」も利用可能です。多治見駅南口から乗車し、「虎渓山東口」方面へ向かいます。

交通手段ルート所要時間
徒歩JR多治見駅から直接約30分
東鉄バス多治見駅北口→虎渓山バス停→徒歩約12分(バス7分+徒歩5分)
ききょうバス多治見駅南口→虎渓山東口方面詳細は市HPをご確認ください

車でのアクセスとICからの所要時間

車で訪れる場合は、中央自動車道「多治見IC」から約10分、または東海環状自動車道「土岐南多治見IC」からも約15分程度でアクセスできます。

カーナビゲーションを使用する場合は、目的地を「永保寺案内所」(多治見市虎渓山町5丁目11)に設定すると、参拝者用の大駐車場に誘導されます。

駐車場情報と注意事項

永保寺の境内には駐車場はありませんので、必ず参拝者用駐車場を利用してください。道路を挟んで二箇所に広い参拝者駐車場が用意されており、無料で利用できます。駐車場には永保寺案内所があり、頒布品を求めることができるほか、軽食が楽しめる売店も併設されています。

塔頭寺院の檀信徒用駐車場に停めることは絶対に避けてください。身体的な理由など特別な事情がある場合は、境内の関係者用駐車場の利用について事前に寺務所(0572-22-0351)へご相談ください。

永保寺への道のりと黒門ルート

虎渓山バス停から永保寺までの道のりは、一部急な坂道となっています。足に不安のある方は、黒門を通るルートを利用すると比較的歩きやすいとされています。坂道を下ると永保寺庭園に到着しますので、歩きやすい靴での参拝をおすすめします。

バスの運行本数と時刻表の確認方法

東鉄バスの運行本数は比較的少ないため、訪問前に必ず時刻表を確認することをおすすめします。東濃鉄道の公式ホームページやNAVITIMEなどのルート検索サービスで最新の時刻表を確認できます。

お問い合わせは、東濃鉄道(株)多治見営業所(TEL: 0572-44-1616)で受け付けています。

周辺の観光スポットとグルメ情報

多治見市モザイクタイルミュージアム

多治見市笠原町は全国一のモザイクタイルの生産地として知られており、その魅力を発信する「多治見市モザイクタイルミュージアム」は必見のスポットです。世界的建築家・藤森照信氏が設計した一度見たら忘れられない不思議な外観が印象的です。

館内では昭和の国産タイルの膨大なコレクションをはじめ、レトロな洗面台や浴槽など多彩なタイルを見学できます。1・2階は無料入場可能で、高校生以下は全館無料となっています。

項目詳細
営業時間9:00〜17:00(入館は16:30まで)
観覧料大人310円、高校生以下無料
アクセス多治見ICから約25分、土岐南多治見ICから約15分

本町オリベストリート

多治見市が長年培ってきた焼き物文化を体感できる「本町オリベストリート」は、趣のある落ち着いた町並みが特徴的なエリアです。美濃焼を扱うショップやギャラリー、カフェが軒を連ね、器好きにはたまらないスポットとなっています。

永保寺参拝の前後に立ち寄れば、多治見の陶磁器文化をより深く楽しむことができるでしょう。

無何有之郷(むかゆうのさと)エリアのカフェ

永保寺へ向かう道沿いには、「無何有之郷(むかゆうのさと)」という複合テナントがあります。木々に囲まれたお洒落な空間に、珈琲・日本茶・洋菓子・雑貨を楽しめる店舗が点在しています。

「灯屋」は古民家をリノベーションしたアンティーク調のカフェで、モーニングタイムにはフレンチトーストとスープが楽しめます。「虎渓山はおと」は日本茶専門店で、玉露や深蒸し煎茶など種類豊富なお茶をポットで提供しています。「ラボラトリア・アコ」はカヌレが人気の焼菓子専門店です。

喫茶ガーシュウィン

虎渓山永保寺からほど近い住宅地にひっそりと佇む「喫茶ガーシュウィン」は、隠れ家的なカフェとして人気です。瑞浪市の名店「待夢珈琲店」から仕入れる高品質な豆を使用したコーヒーや、10種類以上の茶葉をポットサービスで提供しています。

月替わりのスープをメインとしたスープセットは、野菜を中心に25品目以上を使用した手作りメニューで、身体に優しいランチを楽しめます。

周辺のランチスポット

永保寺周辺には、緑に囲まれたロケーションを楽しめるカフェやレストランが点在しています。「BAum De FORET(バウム・ド・フォレ)」は永保寺から徒歩約11分の距離にあり、木々に囲まれた景色を眺めながらパスタランチを楽しめる人気店です。

「カフェ・ド・ドルチェ」(アルティストビラージュ内)は、川のせせらぎや鳥の鳴き声が聞こえる森の中のような空間で、限定70食の「森のご褒美ランチ」が人気です。

多治見の美濃焼めぐり

多治見市は美濃焼の産地として知られており、陶器や雑貨めぐりも楽しい町です。永保寺の本堂前には、志野焼・織部焼の釉薬を施した陶製の灯籠があり、この地の焼き物文化を感じることができます。

「多治見市美濃焼ミュージアム」では企画展やイベントを通じて焼き物に親しむことができ、周辺の窯元やギャラリーを巡れば、お気に入りの器との出会いがあるかもしれません。

土岐プレミアムアウトレットでショッピング

永保寺から車で約20分の距離には「土岐プレミアムアウトレット」があります。国内外の有名ブランドが揃う大型アウトレットモールで、ショッピングを楽しんだ後に永保寺を訪れる、または永保寺参拝の後にショッピングを楽しむというプランも人気です。

特に紅葉シーズンは永保寺とアウトレットを組み合わせた日帰り旅行のプランを立てる方も多く、岐阜県東濃地方の観光の定番コースとなっているようです。

おすすめモデルコース(半日プラン)
多治見駅 → バスで虎渓山永保寺(参拝1〜2時間)→ 無何有之郷エリアでカフェタイム → 本町オリベストリートで器さがし → 多治見駅

時間に余裕があれば、モザイクタイルミュージアムもぜひ訪れてみてください。

虎渓山永保寺は、国宝の建造物と名勝の庭園、そして700年以上の歴史を持つ禅の精神が息づく、岐阜県を代表する名刹です。紅葉の季節はもちろん、桜や新緑、静寂に包まれた冬の景色など、四季を通じて異なる美しさを見せてくれます。多治見を訪れた際には、ぜひこの幽玄な禅の世界に足を踏み入れてみてはいかがでしょうか。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

岐阜ナビ編集部は、岐阜の地名・言葉・文化・観光地に関する「なぜ?」を、調べ物ベースでわかりやすくまとめる情報サイトです。体験談や感想ではなく、意味や背景を丁寧に解説することを大切にしています。岐阜について知りたい方の疑問を、1ページで解決することを目指しています。

コメント

コメントする

目次