金華山ロープウェーは、岐阜市のシンボルである金華山の山麓と山頂を結ぶ索道施設です。約4分の空中散歩で標高329メートルの山頂に到着すれば、織田信長ゆかりの岐阜城や愛らしいリスたちが出迎えてくれます。四季折々の自然美と360度の絶景パノラマ、そして1300年の歴史を持つ長良川鵜飼まで、岐阜観光の魅力がこの一か所に凝縮されています。本記事では、金華山ロープウェーの料金や営業時間、アクセス情報から周辺の見どころまで、詳しくご紹介します。
金華山ロープウェーとは?岐阜を代表する観光スポットの魅力

金華山ロープウェーは、岐阜県岐阜市の中心部に位置する金華山(標高329メートル)の山麓駅と山頂駅を結ぶ索道施設です。正式名称は「ぎふ金華山ロープウェー」といい、1955年(昭和30年)4月に開業しました。開業当時、全国でも空中ケーブルカーは2か所しかなく、戦後の新設としては初めてのロープウェーとされています。
岐阜公園内にある山麓駅から山頂駅までの所要時間は約4分で、2基のゴンドラが交互に往復する三線交走式を採用しています。現在運行しているゴンドラは6代目にあたり、1992年の改修工事によって従来より大型化され、1時間当たり675人の輸送が可能となっています。この改修により、観光シーズンの混雑時でも比較的スムーズな運行が可能となりました。
金華山ロープウェーの最大の特徴は、その急傾斜にあります。山麓駅から山頂駅までの標高差は約280メートルあり、傾斜角は全国でもトップクラスの急勾配とされています。この急傾斜のおかげで、ゴンドラからは他のロープウェーでは味わえない迫力ある眺望を楽しむことができます。
金華山の名前の由来と自然環境
金華山はかつて「稲葉山」と呼ばれていました。山名の由来については、初夏に山全体を覆うツブラジイの花が金色に輝くことから「金華山」と名付けられたとする説が有力とされています。ツブラジイはブナ科の常緑広葉樹で、岐阜市の木にも指定されています。毎年5月上旬になると、ツブラジイの花が一斉に開花し、山全体が黄金色に染まる美しい光景が見られます。
山全体はツブラジイやアラカシを主とした照葉樹林で覆われており、植物学的には「極相林」と呼ばれる最終的な森林形態に達しているとされています。極相林とは、その土地の気候条件のもとで、これ以上変化しない安定した森林の状態を指します。市の中心部に位置しながら天然林が9割以上を占めるこの山には、リスやタヌキなどの野生動物、多くの野鳥が生息しています。
金華山の地質も特徴的で、チャートと呼ばれる�ite質の岩石で形成されています。チャートは約2億年前の海底に堆積した放散虫の殻が固まったもので、非常に硬い岩石です。このチャートの岩盤が、金華山の険しい山容を形作っています。
ロープウェーから眺める絶景
ロープウェーの車窓からは、岐阜市街地の街並みを一望することができます。春には新緑、秋には紅葉と、四季折々の景色を楽しめるのが魅力です。特に紅葉シーズンには、山肌を彩る色鮮やかな木々が眼下に広がり、「飛騨・美濃紅葉33選」にも選ばれています。例年11月中旬から下旬にかけてが紅葉の見頃とされており、多くの観光客で賑わいます。
また、ゴンドラの窓からは長良川の流れも確認することができます。清流として知られる長良川は、環境省の「名水百選」にも選ばれており、その美しい川の姿を上空から眺めることができるのは、金華山ロープウェーならではの醍醐味といえるでしょう。
山頂エリアの見どころ
山頂駅に到着すると、岐阜城天守閣をはじめ、複数の観光スポットにアクセスできます。ぎふ金華山リス村、展望レストラン、お土産売店などがあり、山頂エリアだけでも1〜2時間は楽しめる充実した観光地となっています。山頂駅から岐阜城天守閣までは徒歩約8分の山道を歩きます。途中には展望スポットもあり、写真撮影を楽しみながら散策できます。
展望レストランでは、岐阜市街を眺めながら軽食や飲み物を楽しむことができます。名物の「信長ラーメン」や「金華山カレー」など、ご当地グルメも提供されています。お土産売店では、岐阜城や金華山にちなんだオリジナルグッズ、岐阜県の特産品などが販売されており、観光の記念に購入する方も多くいらっしゃいます。
夜間営業とパノラマ夜景
期間限定で夜間営業が実施されており、岐阜城天守閣から見る360度のパノラマ夜景は「日本夜景遺産」にも認定されています。天候に恵まれれば、岐阜市街はもちろん、名古屋市街までの煌めきを楽しむことができるとされています。夜間営業は主に夏季の鵜飼シーズンや、秋の紅葉シーズンに実施されることが多く、詳細なスケジュールは公式サイトで確認できます。
特に、鵜飼開催期間中の夜間営業では、岐阜城天守閣から長良川の鵜飼の篝火を眼下に望むことができます。川面に揺らめく篝火と、周囲に広がる夜景のコントラストは、他では見られない幻想的な光景です。夏の夜風に吹かれながら眺める夜景は、昼間とは全く異なる金華山の魅力を体感させてくれます。
豆知識
金華山ロープウェーは傾斜角においても全国一の急傾斜角を誇るとされています。短い距離で一気に標高を稼ぐため、ゴンドラからの眺望は他のロープウェーでは味わえない迫力があります。1954年の架設免許取得時の資料によると、当時としては画期的な技術が採用されたとされています。
金華山ロープウェーの料金・営業時間・アクセス情報
金華山ロープウェーを訪れる際に必要な基本情報をまとめました。料金体系、営業時間、アクセス方法について詳しく解説します。事前に確認しておくことで、スムーズな観光が可能となります。なお、料金や営業時間は変更される場合があるため、訪問前に公式サイトで最新情報を確認することをおすすめします。
ロープウェー運賃料金
金華山ロープウェーの運賃は、大人と小人で区分されています。団体割引も用意されているため、グループ旅行の際には活用するとよいでしょう。また、4歳未満のお子様は無料で乗車できます。
| 区分 | 往復料金 | 片道料金 |
|---|---|---|
| 大人(12歳・中学生以上) | 1,300円 | 800円 |
| 小人(4歳以上小学生まで) | 650円 | 400円 |
| 団体(30名以上) | 割引適用あり(要事前予約) | |
登山で登り、ロープウェーで下山するという利用方法も人気があります。その場合は片道料金で乗車できるため、登山と空中散歩の両方を楽しみたい方にはおすすめのプランです。
営業時間と季節による変動
金華山ロープウェーの営業時間は季節によって異なります。冬季は日没が早いため営業時間が短くなり、夏季には夜間営業が実施される期間もあります。運行間隔は通常15分ごとですが、混雑時には増便されることもあります。
| 期間 | 営業時間 |
|---|---|
| 3月16日〜5月11日 | 9:00〜18:00 |
| 5月12日〜10月16日 | 8:00〜18:00(夜間営業日あり) |
| 10月17日〜3月15日 | 9:00〜17:00 |
| 元旦 | 5:00〜17:00(初日の出特別運行) |
※施設点検のため、年に数日間の運休日が設定されています。訪問前に公式サイトで最新情報を確認することをおすすめします。また、強風や雷雨などの悪天候時には、安全確保のため運休となる場合があります。
電車・バスでのアクセス方法
公共交通機関を利用する場合、JR岐阜駅または名鉄岐阜駅が最寄りとなります。駅からは岐阜バスを利用し、「岐阜公園・岐阜城」バス停で下車します。両駅から岐阜公園へ向かうバスは複数の路線があり、アクセスは比較的便利です。
JR岐阜駅中央北口のバスターミナル12番乗り場から岐阜バスに乗車し、約15分で到着します。バス停からロープウェー乗り場までは徒歩約3分です。バスは日中15〜20分間隔で運行されているため、待ち時間も比較的短く済みます。名鉄岐阜駅からも同様のバスが利用可能です。
東海道新幹線を利用する場合は、名古屋駅でJR東海道本線または名鉄名古屋本線に乗り換えます。名古屋駅から岐阜駅までは、JR東海道本線の新快速で約20分、名鉄名古屋本線の特急で約30分です。
車でのアクセスと駐車場情報
車でアクセスする場合は、岐阜公園堤外駐車場を利用します。カーナビには「岐阜公園堤外駐車場」と入力するとスムーズです。東海北陸自動車道の岐阜各務原ICから約25分、名神高速道路の岐阜羽島ICから約40分の距離にあります。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 駐車台数 | 乗用車179台(第1:143台、第2:36台) |
| 駐車料金 | 1回310円(1時間以内は無料) |
| 高さ制限 | 2.2m |
| 観光バス | 専用有料駐車場(1台1,040円) |
土日祝日の10時〜15時頃は駐車場が混み合う傾向にあります。特にゴールデンウィークや紅葉シーズンは満車になることも多いため、朝早めの到着を心がけるか、公共交通機関の利用を検討することをおすすめします。
お得なセット券・割引情報
金華山ロープウェーと周辺施設をお得に楽しむためのセット券が販売されています。代表的なものとして「ぎふ登城きっぷ」(岐阜バス)や「岐阜城下町きっぷ」(名古屋鉄道)があります。これらを利用すると、ロープウェー往復乗車券、岐阜城入場券、バス乗車券などがセットになり、個別に購入するよりも割安になります。
「ぎふ登城きっぷ」は、岐阜市内均一運賃区間1日乗車券(250エリアパス)とロープウェー往復乗車券、岐阜城入場券がセットになった商品です。「岐阜城下町きっぷ」は名鉄電車往復割引乗車券も含まれており、名古屋方面からの日帰り観光に特に便利です。
豆知識
岐阜城の入場料は、当日有効なロープウェー往復乗車券を提示することで100円割引になります。ロープウェーと岐阜城の両方を訪れる予定の方は、チケット購入時にセットで利用することをおすすめします。
岐阜城の歴史と見どころ|織田信長ゆかりの山城

金華山の山頂にそびえる岐阜城は、戦国時代の英雄・織田信長ゆかりの城として知られています。ロープウェーで山頂駅に到着後、徒歩約8分で天守閣に到達します。この城が持つ歴史的価値と見どころについて詳しく解説します。標高329メートルの山頂に建つこの城は、かつて「難攻不落の城」として恐れられていました。
岐阜城の起源と稲葉山城時代
岐阜城の歴史は1201年にまで遡るとされています。鎌倉幕府執事の二階堂行政によって初めて砦が築かれたと伝えられています。当初は「稲葉山城」と呼ばれ、その後の戦国時代には斎藤氏三代(道三・義龍・龍興)の居城として重要な役割を果たしました。
特に斎藤道三は「美濃のマムシ」の異名で知られ、この城を拠点に美濃国を支配しました。道三時代に城郭としての基礎が整備されたとされています。道三は油売りから身を起こし、主君を次々と追い落として美濃国主にまで上り詰めた下剋上の代表的人物として、歴史上有名です。
稲葉山城は、その険しい山容と堅固な防備から「難攻不落」と称されていました。実際、多くの武将がこの城を攻めましたが、なかなか落とすことができなかったと伝えられています。
織田信長による岐阜入城と天下布武
1567年(永禄10年)、織田信長は稲葉山城を攻略し、城主となりました。信長はこの地名を「井の口」から「岐阜」に、城名を「稲葉山城」から「岐阜城」に改めました。「岐阜」の名は、中国の周王朝発祥の地である「岐山」に由来するとされています。周王朝は岐山から天下統一を成し遂げたことから、信長も同様の志を込めてこの名を選んだと考えられています。
信長はこの頃から「天下布武」の印紋を使用し始め、天下統一への歩みを本格化させました。「天下布武」とは「武力によって天下を平定する」という意味であり、信長の強い決意が込められています。城下町の発展にも力を注ぎ、楽市楽座の政策によって商業が活性化し、岐阜城下は大変なにぎわいを見せたと伝えられています。
楽市楽座とは、既存の座(同業者組合)の特権を廃止し、誰でも自由に商売ができるようにした革新的な経済政策です。この政策により、岐阜城下には全国から商人が集まり、経済的に大いに繁栄したとされています。
豆知識
織田信長は岐阜城を拠点とした約9年間で、多くの外国人宣教師を迎えています。ポルトガルの宣教師ルイス・フロイスは、信長の居館を「宮殿」と表現し、その壮麗さを記録に残しています。フロイスの記録によると、居館には金箔を施した瓦や、美しい庭園があったとされています。
安土城への移転とその後の歴史
1576年(天正4年)、信長は近江(現在の滋賀県)に安土城を築き、岐阜城は嫡男・信忠に委ねられました。信長は天下統一に向けてより戦略的な位置にある安土城へと拠点を移しましたが、岐阜城は依然として重要な城として機能し続けました。
関ヶ原の戦い(1600年)の際には、西軍についた城主・織田秀信(信長の孫)が敗北し、城は東軍に攻め落とされました。その後、岐阜城は廃城となり、建物は解体されて加納城の築城に転用されたとされています。
現在の天守閣は1956年(昭和31年)に復興されたものです。それ以前には1910年(明治43年)に日本初の外観復元天守が建てられましたが、1943年に焼失しています。現在の天守閣は鉄筋コンクリート造で、戦国時代の姿を再現したものとなっています。
天守閣からの眺望と展示内容
岐阜城天守閣は展望台としても機能しており、360度の眺望を楽しむことができます。眼下には清流長良川、東には恵那山や木曽御嶽山、北には乗鞍岳や日本アルプスの山々、西には伊吹山・養老山脈、南には濃尾平野から伊勢湾まで見渡せるとされています。
この眺望は、かつて信長が天下統一の野望を胸に見渡したものと同じ景色です。戦国時代、この展望を持つことは軍事的にも非常に重要な意味を持っていました。四方の動きを監視し、敵の接近をいち早く察知することができたからです。
城内は史料展示室となっており、岐阜城の歴史や織田信長に関する資料が展示されています。甲冑や古文書、城の縄張り図など、戦国時代の雰囲気を感じられる展示品が並んでいます。入場料は大人(16歳以上)200円、小人(4歳以上16歳未満)100円で、ロープウェー往復乗車券を提示すると100円割引になります。
岐阜城の営業時間と注意事項
岐阜城天守閣の営業時間は季節によって異なります。3月16日〜10月16日は9:30〜17:30、10月17日〜3月15日は9:30〜16:30となっています。夜間営業期間中は延長されることがあります。
なお、令和8年(2026年)5月19日から令和9年(2027年)10月下旬までは、耐震改修工事のため休業が予定されています。訪問を計画する際は、最新情報を確認することをおすすめします。工事期間中も金華山ロープウェーは通常運行され、リス村や展望台は利用可能とされています。
ぎふ金華山リス村の楽しみ方|かわいいリスとのふれあい体験
金華山ロープウェーの山頂駅を降りてすぐの場所に、「ぎふ金華山リス村」があります。1965年(昭和40年)に日本で初めて開村したリス村として知られており、多くの家族連れに人気のスポットとなっています。開村から60年近い歴史を持ち、世代を超えて愛されてきた施設です。
リス村の概要と歴史
ぎふ金華山リス村は、日本で最初に誕生したリス村とされています。太陽と緑に恵まれた広い柵の中で、リスたちが自由にのびのびと暮らしています。現在飼育されているのは主にタイワンリスで、人に慣れた個体が多く、穏やかな性格が特徴です。
開村のきっかけは、金華山に生息していた野生のリスに観光客がエサをあげ始めたことだとされています。リスと人との距離が縮まるにつれ、本格的なふれあい施設として整備されていきました。現在では年間を通じて多くの観光客が訪れる人気スポットとなっています。
リスとのふれあい方
リス村では、手袋を着用してリスに直接エサをあげることができます。係員からエサと手袋が渡されるので、初めての方でも安心して楽しめます。リスたちは人に慣れているため、手のひらに乗ってエサを食べる姿を間近で観察できます。
ただし、リスは野生動物であるため、急な動きや大きな声は避けるようにしましょう。静かに手を差し出して待っていると、リスのほうから近づいてきます。リスが警戒心を持つと逃げてしまうため、ゆっくりとした動作を心がけることが大切です。
エサはヒマワリの種が中心で、リスたちはこれを両手で器用に持ち、殻を剥いて中身だけを食べます。その愛らしい仕草は見ているだけでも癒されます。
リス村の料金と営業時間
リス村の入場料は、大人(中学生以上)200円、小人(4歳以上小学生まで)100円です。ロープウェーの営業時間に準じて開園しており、天候によっては休園となる場合もあります。入場料にはエサ代と手袋の貸し出しが含まれています。
リス村を訪れる際の注意点
リス村を楽しむためのいくつかのポイントがあります。まず、リスはエサを求めて活発に動き回るため、貴重品や小物は落とさないよう注意が必要です。ポケットに入れたものを狙われることもあるため、バッグはしっかり閉じておきましょう。また、リスを追いかけたり、無理に触ろうとしたりすることは避けてください。
小さなお子様連れの場合は、大人がしっかりサポートしながら楽しむことをおすすめします。リスとの穏やかなふれあいは、子供たちにとって貴重な自然体験となるでしょう。また、リスに噛まれる可能性もゼロではないため、必ず手袋を着用してください。
豆知識
金華山には野生のニホンリスも生息しています。登山道を歩いていると、野生のリスやヤマガラなどの野鳥に出会えることもあります。ヤマガラは人懐こい鳥として知られ、手のひらにエサを置いて待っていると食べに来ることもあるとされています。リス村のリスとは種類が異なりますが、どちらも可愛らしい姿で訪問者を楽しませてくれます。
リス村周辺の施設
リス村の近くには、展望レストランやお土産売店もあります。展望レストランでは、岐阜市街を眺めながら食事を楽しむことができます。軽食からしっかりした食事まで、様々なメニューが用意されています。テラス席からは眼下に広がる絶景を堪能できます。
お土産売店では、金華山や岐阜城にちなんだグッズ、地元の特産品などが販売されています。リス村オリジナルのリスグッズも人気があり、ぬいぐるみやキーホルダーなどが販売されています。岐阜の銘菓や地酒なども取り扱っており、観光の記念に購入する方も多くいらっしゃいます。
金華山の登山コース完全ガイド|初心者から上級者まで

金華山にはロープウェー以外にも、徒歩で山頂を目指す登山コースが整備されています。全部で10本の登山道があり、体力や経験に応じてコースを選ぶことができます。ここでは代表的な4つのコースについて詳しく解説します。どのコースも岐阜公園を起点としており、案内板が設置されているため迷う心配は少ないでしょう。
七曲り登山道(初心者向け)
七曲り登山道は、4つの主要登山道の中で最も傾斜が緩やかなコースとされています。距離は約1.9kmで、所要時間は約60分です。曲がりくねった道が一定のリズムをつくり、無理なく登れるのが特徴です。名前の通り、七つの曲がり角があるとされていますが、実際にはそれ以上のカーブがあります。
登山口は岐阜公園内にあり、階段状に整備された道が続きます。小さなお子様連れや、登山初心者の方に最もおすすめできるコースです。途中には休憩ポイントも設けられており、自分のペースでゆっくり登ることができます。
めい想の小径(中級者向け)
めい想の小径は、距離約2.3km、所要時間約50〜60分のコースです。登山道の途中には、歴史上の人物の名言が記された看板が設置されており、歩きながら心を落ち着かせることができます。「めい想」の名前の通り、静かに自分と向き合いながら登る瞑想的なコースとして設計されています。
七曲り登山道よりもやや傾斜がありますが、道は比較的整備されています。自然を感じながらゆっくり登りたい方におすすめのコースです。途中の眺望ポイントからは、岐阜市街を見下ろすことができます。
百曲り登山道(中上級者向け)
百曲り登山道は、距離約1.1kmと短めながら、チャートの岩盤が露出した岩場や急坂が続く健脚者向けのコースです。所要時間は約40分とされています。「百曲り」の名前は、百回も曲がるほど急な道のりであることを示しています。
岩場では足元に注意が必要で、特に雨天時や雨上がりは滑りやすくなります。七曲り登山道で登頂し、このルートを下山に利用する登山者が多いとされています。下りでは膝への負担が大きいため、トレッキングポールがあると便利です。
| コース名 | 距離 | 所要時間 | 難易度 |
|---|---|---|---|
| 七曲り登山道 | 約1.9km | 約60分 | 初心者向け |
| めい想の小径 | 約2.3km | 約50〜60分 | 中級者向け |
| 百曲り登山道 | 約1.1km | 約40分 | 中上級者向け |
| 馬の背登山道 | 約1.1km | 約40分 | 上級者向け |
馬の背登山道(上級者向け)
馬の背登山道は、金華山で最も難易度の高いコースとされています。距離は約1.1km、所要時間は約40分ですが、終盤には岩場の急登が続きます。雨天時は特に滑りやすく、経験者向けのルートです。コース名は、馬の背のように細く険しい尾根道を通ることに由来しています。
かつて織田信長もこの道を通ったとする伝承があり、歴史ロマンを感じながら登山できるのも魅力です。ただし、小さなお子様や登山経験の少ない方には推奨されていません。岩場では両手を使って登る箇所もあるため、両手が空くリュックサックの使用をおすすめします。
登山の準備と注意事項
金華山は標高329mと比較的低い山ですが、登山に適した服装と装備が必要です。歩きやすい靴、動きやすい服装、水分補給用の飲料水、タオルなどを用意しましょう。夏季は熱中症対策として帽子や十分な水分を、冬季は防寒対策も重要です。
登山道の入口には案内板が設置されているので、出発前にルートを確認することをおすすめします。また、下山時には疲労で足元が不安定になりやすいため、十分な注意が必要です。特に急な下り坂では、膝への負担を軽減するために小股で歩くことを心がけましょう。
万が一に備えて、携帯電話は充電を十分にして持参してください。金華山は市街地に近いため、ほぼ全域で携帯電話の電波が届きます。
岐阜公園の見どころ|金華山麓に広がる歴史と文化の空間
金華山ロープウェーの山麓駅がある岐阜公園は、それ自体が見どころ満載の観光スポットです。織田信長公居館跡をはじめ、歴史的建造物や博物館が点在しており、ロープウェー乗車前後に散策を楽しむことができます。公園全体の面積は約20ヘクタールあり、ゆっくり見て回るには2〜3時間程度を見込んでおくとよいでしょう。
織田信長公居館跡と「信長の庭」
岐阜公園内には、織田信長が居住していた館の跡地があります。発掘調査によって、巨石を立て並べた入口や金箔瓦を使用した建物、巨大な岩盤を背景にした庭園などの存在が確認されています。これらの発見は、信長の権力と美意識を物語る貴重な史料となっています。
2001年には、発掘調査の成果をもとに「信長の庭」が作庭されました。池や滝、茶室を配した庭園は、かつての「宮殿」と呼ばれた壮麗な空間を現代に伝えています。入場は無料で、誰でも自由に見学することができます。発掘調査は現在も継続されており、新たな発見が期待されています。
岐阜公園三重塔
金華山の山麓に建つ岐阜公園三重塔は、1917年(大正6年)に岐阜市が建立したものです。木々の緑の中に朱色の塔が映え、岐阜公園のランドマークとして市民に親しまれてきました。塔の周辺は写真撮影スポットとしても人気があります。特に桜や紅葉の季節には、塔と自然が織りなす美しい景観を楽しむことができます。
岐阜市歴史博物館
岐阜公園内にある岐阜市歴史博物館では、原始時代から現代までの岐阜の歴史を紹介しています。特に戦国時代を生きた織田信長の生涯を体感できる「天下鳥瞰絵巻」や、信長の時代の楽市場の様子を一部原寸大で復元した「楽市立体絵巻」が見どころとされています。
楽市立体絵巻では、戦国時代の商人たちの活気あふれる様子が再現されており、当時の岐阜城下の賑わいを体感することができます。また、企画展も定期的に開催されており、様々なテーマで岐阜の歴史と文化を紹介しています。
入館料は大人310円、小中学生150円で、特別展開催時は別料金となる場合があります。開館時間は9:00〜17:00で、月曜日(祝日の場合は翌日)が休館日です。
名和昆虫博物館
名和昆虫博物館は、1919年(大正8年)に開館した日本最古の昆虫専門博物館です。ギフチョウの発見者として知られる名和靖が創設した名和昆虫研究所の付属施設として開設されました。100年以上の歴史を持つ由緒ある施設です。
収蔵標本は約12,000種、30万点以上を数え、「春の女神」とも呼ばれるギフチョウをはじめ、世界中の様々な昆虫の標本が展示されています。巨大なカブトムシやクワガタ、美しい蝶のコレクションは、子供から大人まで楽しめる内容となっています。
建物自体も明治洋風建築の貴重な建造物として、1996年に登録有形文化財(岐阜県第1号)に指定されています。洋風2階建ての建物は、建築家・武田五一の設計によるものです。
豆知識
ギフチョウは岐阜県で最初に発見されたことからその名が付けられました。1883年に名和靖によって発見・命名されています。春先の短い期間にしか姿を現さないため「春の女神」と呼ばれています。名和昆虫博物館では、春になると羽化したばかりのギフチョウを見ることができる場合もあります。
その他の公園施設
岐阜公園内には、日本庭園や噴水広場、芝生広場なども整備されています。春には桜が咲き誇り、秋には紅葉が美しいことでも知られています。家族でピクニックを楽しんだり、散策しながら季節の花々を鑑賞したりと、様々な楽しみ方ができます。
公園内には飲食店やカフェもあり、休憩しながら観光を楽しむことができます。また、観光案内所も設置されており、周辺の観光情報や交通案内を受けることができます。
長良川鵜飼と金華山|1300年の伝統を体感する
金華山の麓を流れる長良川では、毎年5月11日から10月15日まで伝統的な鵜飼が行われています。1300年以上の歴史を持つとされるこの漁法は、金華山観光と組み合わせることで、より深い岐阜の魅力を体感することができます。鵜飼は日本の重要無形民俗文化財にも指定されている貴重な伝統行事です。
長良川鵜飼の歴史と背景
長良川鵜飼の起源は7世紀頃にまで遡るとされています。702年(大宝2年)の正倉院文書には「鵜養部目都良売(うかいべのめづらめ)」という記述があり、これが長良川鵜飼の最古の記録とされています。1300年以上にわたって途絶えることなく続いてきた伝統は、日本でも稀有な存在です。
織田信長は1568年(永禄11年)に鵜飼を「見せる(魅せる)」おもてなしの手法として取り入れたとされています。その後、徳川家康・秀忠父子も鵜飼を観覧し、将軍家への鮎鮨献上が始まりました。この献上は明治維新まで約250年間続いたとされています。
現在、長良川鵜飼の鵜匠は宮内庁式部職に属しており、皇室との深いつながりを持っています。鵜匠の家系は代々世襲で、現在も6軒の鵜匠家が伝統を守り続けています。
鵜飼観覧の楽しみ方
鵜飼観覧は、屋形船に乗って川上から漁の様子を間近で見学する形式で行われます。観覧船は15人乗りから50人乗りまで5種類の大きさがあり、約45隻が用意されています。団体向けの貸切船と、少人数向けの乗合船があります。
篝火に照らされた川面で、鵜匠が10〜12羽の鵜を操る姿は幻想的な光景です。鵜匠は「ホウホウ」という掛け声とともに鵜を操り、鮎を捕らえさせます。捕獲された鮎は、鵜の喉に巻かれた紐によって飲み込めないようになっており、鵜匠が口から取り出します。
松尾芭蕉も1688年に岐阜を訪れ、鵜飼を観覧した際に「おもしろうて やがて悲しき 鵜舟かな」という句を詠んだとされています。鵜飼の見事な技と、鵜の哀れさの両方を詠み込んだ名句として知られています。
金華山と鵜飼を組み合わせた観光プラン
金華山と鵜飼を同日に楽しむ場合、日中に金華山ロープウェーで山頂を訪れ、岐阜城やリス村を観光した後、夕方から鵜飼観覧に参加するプランがおすすめです。このプランであれば、岐阜の歴史と自然、そして伝統文化を一日で満喫することができます。
鵜飼開催期間中はロープウェーの夜間営業も実施されることがあり、岐阜城天守閣からは鵜飼の篝火を眼下に望むことができるとされています。昼と夜で異なる金華山の表情を楽しめるのも、この時期ならではの魅力です。夜の岐阜城から見下ろす鵜飼の篝火は、戦国時代にタイムスリップしたかのような幻想的な体験を提供してくれます。
鵜飼観覧の予約と料金
鵜飼観覧船は事前予約制となっています。観覧料金は乗船場所や時間帯によって異なりますが、大人3,500円程度からとなっています。週末や連休は混み合うため、早めの予約をおすすめします。詳細は岐阜市鵜飼観覧船事務所の公式サイトで確認できます。
観覧船では、船上で弁当を楽しむこともできます。事前に予約すれば、鮎料理などの特別な弁当を船上でいただくことも可能です。川風に吹かれながらの食事は、また格別な体験となるでしょう。
鵜飼休みと増水時の注意
鵜飼は中秋の名月の頃に1日だけ「鵜飼休み」が設けられています。これは、満月の明るさで鮎が篝火に集まりにくくなるためとされています。また、長良川の増水時には安全のため中止となる場合があります。天候が不安定な時期に訪れる場合は、当日の開催状況を確認してから出かけることをおすすめします。
金華山ロープウェーのよくある質問(Q&A)
金華山ロープウェーを訪れる際によく寄せられる質問についてまとめました。事前に疑問点を解消しておくことで、より快適な観光が楽しめます。
Q. ベビーカーでロープウェーに乗れますか?
A. ベビーカーのままご乗車いただけます。ただし、山頂駅からは階段が続くため、展望台や岐阜城までベビーカーを押して行くことはできません。山麓駅の改札口横に置いて乗車することをおすすめします。
Q. 車椅子でも利用できますか?
A. 車椅子でもご乗車いただけます。ただし、エレベーターはないため、乗降時(階段15段が2か所)は従業員がお手伝いします。なお、山頂駅下車後は山道の階段が続くため、展望台や岐阜城まで車椅子で行くことはできません。
Q. ペットは乗車できますか?
A. 小型のペットであれば、ケージに入れた状態でご乗車いただけます。ただし、山頂エリアでは他のお客様やリスへの配慮から、ペットをケージから出すことは控えるようお願いされています。補助犬(盲導犬・介助犬・聴導犬)は同伴可能です。
Q. 混雑する時期や時間帯は?
A. 土日祝日の10時〜15時頃が混み合う傾向にあります。ゴールデンウィークやお盆などの大型連休には60分待ちになることもあるとされています。比較的空いているのは平日や、夕方18時以降の時間帯です。
Q. 山頂での所要時間はどのくらい?
A. リス村、岐阜城天守閣、展望台などをひと通り見学する場合、1時間30分〜2時間程度を見込んでおくとよいでしょう。ゆっくり食事をしたり、写真撮影を楽しんだりする場合は、3時間程度あると余裕を持って過ごせます。
Q. 雨の日でも楽しめますか?
A. ロープウェーは多少の雨天でも運行しています。ただし、強風や雷雨の場合は運休となることがあります。山頂の岐阜城天守閣やリス村は屋内施設ではないため、雨具の準備をおすすめします。眺望は晴天時に比べて劣りますが、霧に包まれた幻想的な風景を楽しめることもあります。
まとめ|金華山ロープウェーで岐阜の歴史と自然を満喫しよう
金華山ロープウェーは、岐阜観光の中心的存在として多くの観光客に親しまれています。約4分の空中散歩で標高329メートルの山頂へ到達でき、織田信長ゆかりの岐阜城、日本初のリス村、360度の絶景パノラマなど、見どころが凝縮されています。
1955年の開業以来70年近い歴史を持つこのロープウェーは、山麓の岐阜公園と山頂エリアを結ぶ観光の要として、世代を超えて愛されてきました。四季折々の自然美、特に初夏のツブラジイの開花や秋の紅葉は「飛騨・美濃紅葉33選」にも選ばれるほどの美しさとされています。
山麓の岐阜公園には、織田信長公居館跡や名和昆虫博物館、岐阜市歴史博物館などの文化施設が点在しており、ロープウェー乗車前後に散策を楽しむことができます。さらに、5月から10月にかけては長良川鵜飼も開催されており、金華山観光と組み合わせることで、岐阜の歴史と文化を深く体感できます。
登山を好む方には、七曲り登山道をはじめとする複数のハイキングコースも整備されています。体力や経験に応じてコースを選び、自分の足で山頂を目指す楽しみ方もできます。ロープウェーで登り、登山で下山するという組み合わせも人気のプランです。
家族連れ、カップル、歴史好き、自然好きなど、どのような目的の方にも満足いただける金華山ロープウェー。戦国時代のロマンを感じながら、岐阜の自然と文化を堪能できるこの場所は、何度訪れても新しい発見がある魅力的な観光スポットです。岐阜を訪れる際には、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。
| 項目 | 情報 |
|---|---|
| 施設名 | ぎふ金華山ロープウェー |
| 所在地 | 岐阜県岐阜市千畳敷下257 |
| 運賃(往復) | 大人1,300円/小人650円 |
| 所要時間 | 片道約4分 |
| アクセス | JR岐阜駅からバス約15分「岐阜公園・岐阜城」下車徒歩3分 |
| 駐車場 | 岐阜公園堤外駐車場(1回310円、1時間以内無料) |
| 公式サイト | https://www.kinkazan.co.jp/ |

コメント