桜が綺麗な季節が近づいてきましたね。
今回ご紹介するのは、「揖斐二度ザクラ」と呼ばれている珍しい名前の桜です。
名前だけを聞くと「桜が咲く季節に、2回花を咲かせる桜なのかな…」と思いがちですが、実は異なります。
二度ザクラと呼ばれる秘密は、花の外側が花盛りになる頃に、花の芯の部分につぼみが現れ、その外側の花びらがしぼむ頃、芯のつぼみが開花することから名付けられました。
花の中からまた花が現れるといった感じですね( ・∇・)❤︎
二度ザクラ公園
二度ザクラが見られるのは、揖斐郡大野町南方の「揖斐二度ザクラ公園」。
1923年(大正12年)に国の天然記念物に指定されました。
「飛騨・美濃さくら三十三選」に指定されています。
アクセス
住所:大野町大字南方字二度桜184番1、2
JR大垣駅より名鉄近鉄バス大野バスセンター行
大野バスセンターより総合庁舎行「南方」下車 徒歩すぐ
入館料金・駐車料金
入園料:無料
無料駐車場:約30台
桜の見頃の4月頃は混雑するため、駐車場がいっぱいになります。
午前中の早い時間に行かれることをお勧めします。
年中無休
街灯が多くないので、日の出から日の入りまでの間に行かれることをお勧めします。
天然記念物 二度ザクラの秘密
二度ザクラはヤマザクラの樹種の1つで、その変種と考えられています。
1本の木に「一重」と「八重」の花を咲かせます。
八重の桜が花盛りで散り始める頃に、花の芯の部分に次のつぼみが現れ、「二段」に咲きます。
この二段咲きの桜は八重のな花の中に稀に現れます。
その年によって出現率が異なり、全く現れない年もあります。
すべての木、すべての枝に現れる訳ではなく、よく現れる枝は、おおよそ決まっているそうです。
見れたらかなりラッキーだといえる、こちらの二度ザクラ。現在公園内に4本植えられています。
貴重な桜であるため、囲いがされています。
根から芽が出て増える性質があるため、桜の木付近に寄ることができません。
双眼鏡などがあると桜の様子がよくわかり、便利です。
花の色も白、薄いピンク、濃いピンクなどと色合いも様々。
毎年4月中旬から下旬が見ごろです。
二度ザクラの歴史
二度ザクラは、元々大蔵寺という寺院の庭先にあったそうです。
しかし1833年(天保4年)暴風によって、この二度ザクラは倒れてしまいました。
倒れた桜の根元から生えた若芽を育てたものが2代目の桜です。
この2代目は、国の天然記念物の指定を受けましたが、枯れてしまいました。
現在公園内にある二度ザクラは、その2代目の根元から生長した3代目であり、幼木4本を株分けして育ったものです。
今までにも接木や種子からの育成などをし、二度ザクラの繁殖が試みられていますが、特殊な変種の桜のため、成功はしていないそうです。
なかなか繁殖ができない特殊な桜であるということもあり、ますます貴重なものであること、これからも大切に保存していかなくてはいけないものということがわかりますね( ・∇・)
大野町や揖斐川町にお越しの際は、是非「揖斐二度ザクラ」を見にきてみてくださいね♪