養老天命反転地

養老天命反転地について

 

 今回紹介するのは、養老郡養老町の養老公園内にある養老天命反転地です。

 ここの場所は、1995年に開園しました。世界的に有名なアーティスト、荒川修作氏とそのパートナーで詩人のマドリン・ギンズ氏の30数年に及ぶ構想を実現した、身体で直接体験できるアート作品となっています。養老天命反転地全体がアート作品であり、博物館や美術館ではないと博物館法で定められています。

 入場時間は、午前9時から午後4時30分まで、入園料は大人770円、高校生510円、小・中学生310円となっています。ただし、高校生、小・中学生のみの入場はできないため、保護者となる大人が一緒に入園しなくてはいけません。また休園日は月曜日です。

 

 お勧めするポイントの1つ目は、園内全体が体を思い切り動かすことができることです。

 養老天命反転地を外部から見ると、高い要塞に囲まれた円形の建物のように見えます。

また内部に入ると、ボールや球体の側面を想像させるような斜面や凹凸があります。そのため、歩く際にはスニーカーが望ましく、小さなお子様や高齢の方、体力に自信がない方は転倒の恐れがあるため、ヘルメットの貸し出しがされています。また、訪問する季節にもよると思いますが、園内には、屋根が所々にあるだけなので、夏場はかなり暑いです。そのため、帽子を着用したり、日傘をさしたり、水分補給ができるようにしていく必要があります。

 園内は約18000㎥あり、かなり広い敷地です。園内には様々な名前が付けられたアート作品が展示されています。「昆虫山脈」は岩石が積まれている山ですが、山があると人間登ってみたくなる気持ちにさせられます。さほど時間もかからず登ることができますが、足元が岩石で不安定のため、注意が必要です。また、「運動路」「宿命の家」「地霊」は迷路となっており、スタートしたらゴールを目指して進みたくなる気持ちにさせられます。  
                                    

 また、「楕円形のフィールド」つまり園内全体を使用した大きな迷路がありますが、この迷路は一本道であり、さらには人が1人しか通れないような狭い通路が続いています。場所によっては、外部が見えなかったりするので暗い部分もあります。この「楕円形のフィールド」の迷路は、時間はそんなにかからないと思いますが、狭い通路があったり暗い部分があるので、不安な気持ちになり、長時間要しているような感覚になります。また、「この道はゴールに続いているのだろうか」「引き返した方かいいのだろうか」とワクワクドキドキして、スリル満点なもので、大変印象に残っています。一度、体験してみるのも楽しいのではないでしょうか。

 迷路だけはなくて、園内全体が斜面となっているので、普通に歩いているだけで坂の部分は小走りになったり、登ったりと体力を使います。園内に展示されているアート作品を見るために歩くのにも、大人でもかなりの体力を使うので、子どもならなおさら体力を消耗することと思います。        

 お勧めするポイントの2つ目は、トリックアートのような不思議な写真が撮影できる場所がいくつもあることです。園内には、天井に物があったり、床に物が埋まっていたりする展示物がいくつもあります。例えば、「養老天命反転地記念館」では、カラフルで可愛い空間が作られており、天井と床に迷路のようなオブジェが設けられています。ここで、天井の迷路に手をつけて写真を撮影し、その写真の上下左右をひっくり返すとまるで逆立ちをしているような写真になります。また、岐阜県の形をした屋根が印象的な「極限で似るものの家」では、床に岐阜県の地図が描かれており、そこの一部分には傾斜がつけられています。穴の前でジャンプをすると、穴に飛び込んでいるような写真が撮影できます。

 また、地面にまっすぐに立っているだけなのに、まるで斜めに立っているかのような写真が撮影できる「精緻(せいち)の棟」、「運動路」などもあります。そこにあるアート作品だけを撮影するのではなく、アート作品を人間を一緒に撮影することでトリックアートのような面白くて不思議な写真が出来上がります。

 また、この養老天命反転地は、芸能人も多数訪問しており、写真撮影をしています。

女優の柴咲コウさんのかたちあるものという曲のCDジャケット写真は、この養老天命反転地内の「もののあわれ変容器」という建物前で撮影されています。俳優で歌手の星野源さんも「楕円形フィールド」の途中にある、瓦の屋根の上に立って、雑誌の表紙撮影をしています。女性アイドルグループの日向坂46もJOYFUL LOVEという曲のプロモーションビデオ撮影で、園内全体で撮影をしています。俳優の菅田将暉さんや草彅剛さんもテレビ番組の撮影で訪れており、「養老天命反転地記念館」で写真を撮影したようです。

 多数の有名人が訪れ、写真撮影や動画撮影で利用しています。ファンの方は、同じ場所で同じポーズで撮影をすることも楽しみの1つです。事前によく調べてから行かれると、楽しみがさらに増えること間違いなしです。

 

 養老天命反転地を紹介しました。園内全体がアート作品となっており、見ているだけでも不思議な気分になることができます。体験したり、写真に撮影したりすることでさらに記憶や印象に残るのではないかと思います。養老に来た際は、是非1度、養老天命反転地を訪れてみてください。